orl.wakayama-med 2.0

和歌山県立医科大学 耳鼻咽喉科・頭頸部外科

抄読会;福田drThe Effectiveness of Recombinant Human Thyroid-Stimulating Hormone versus Thyroid Hormone Withdrawal Prior to Radioiodine Remnant Ablation in Thyroid Cancer: A Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials

The Effectiveness of Recombinant Human Thyroid-Stimulating
Hormone versus Thyroid Hormone Withdrawal Prior to
Radioiodine Remnant Ablation in Thyroid Cancer:
A Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials
http://www.jkms.org/Synapse/Data/PDFData/0063JKMS/jkms-29-811.pdf

甲状腺腫瘍診察ガイドライン
CQ 40
アブレーションの適応およびアブレーションの役割は?
http://jsco-cpg.jp/guideline/20_3.html
「アブレーションが生命予後の向上に貢献するかという点については議論の残るところであるが,特にハイリスクの場合は貢献するという報告も一部にみられている」

CLINICAL REVIEW 128
Current Approaches to Primary Therapy for Papillary and Follicular Thyroid Cancer
http://press.endocrine.org/doi/pdf/10.1210/jcem.86.4.7407


メタアナリシス;
Meta-analysis (メタアナリシス)は、systematic reviewの一部
左図は、各々の研究結果を年代順に記載し、最後に「Combined odds ratio (統合オッズ比)」を計算するForrest Plot(木のように見えることから、このように呼ばれます)です。それに対して右図は、順次Combined Odds ratio(複合オッズ比)を計算していく方法で、Cumulative meta-analysis(累積メタアナリシス)と呼ばれます。Cumulative meta-analysisを行う利点は、いつ頃からその治療法の有効性が確立してきたかが、分かる事です。1980年代にも、Streptokinase(血栓溶解療法)の有効性を検討するRCTが多数行われましたが、実際には1970年代には既に、有効であろうことが分かっていたのです。今になって思うと、1980年代の多数のRCTは、この治療法の有効性の確認、Odds ratioの確認以上の意味は無かったことが分かりますね。莫大なお金をかけてRCTを行う前に、Cumulative meta-analysisを行っていれば、いくつかは省略出来たのかも知れません。
http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/kid/clinicaljournalclub8.html

甲状腺癌に対する低線量放射性ヨードと甲状腺刺激ホルモン α による残存甲状腺破壊」
http://www.nejm.jp/abstract/vol366.p1674
「低線量放射性ヨード+甲状腺刺激ホルモン α は,高線量放射性ヨードと同程度に有効であり,有害事象の発生率はより低かった.(英国がん研究所から研究助成を受けた.ClinicalTrials.gov 番号:NCT00415233)」


全摘後、ablationの再発予防効果のエビデンス