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orl.wakayama-med 2.0

和歌山県立医科大学 耳鼻咽喉科・頭頸部外科

Rapid Pneumococcal Evolution in Response to Clinical Interventions

Rapid Pneumococcal Evolution in Response to Clinical Interventions
http://www.sciencemag.org/content/331/6016/430.abstract

http://www.ricoh.co.jp/abs_club/Science_f/Science-2011-0128.html より転載;
肺炎連鎖球菌のゲーム(The Pneumococcus Game)

肺炎連鎖球菌によって引き起こされる肺炎と髄膜炎により、毎年数百万人が亡くなっている。スペイン系統は、全世界的に生じている多剤耐性の系統であり、特に大きな問題を起こしていた。1984年以来、この系列の単離株が多様な地理的発生地から集められた。Croucherたち(p. 430,表紙参照;Enright and Sprattによる展望記事参照)は高処理の配列決定法を用いて、血清型23Fの詳細な進化を解析した。この細菌は、ゲノムの3/4を入れ替えるような多様な組み換えと塩基置換を用いて、ワクチンや抗生物質から逃れるという、異常なほどの遺伝的融通性により公衆衛生上の処置に対応している。(KU,kj,Ej)
Rapid Pneumococcal Evolution in Response to Clinical Interventions
p. 430-434.

拙訳;

「臨床的介入に反応した、急速な肺炎球菌の進化」

抄録:
生来、形質転換可能な細菌性病原体である肺炎球菌の疫学的研究は、その高率な遺伝子組換えのために、混乱し続けてきた。多剤耐性系統であるPMENS-1(Spain 23F-1)240株の配列解析を行うことで、いくつかの塩基置換が、水平的DNA交換によって引き起こされる多型性とは区別できることがわかった。700以上の組み換えが検出され、それらは、高頻度に作用を受ける主要抗原遺伝子をコードしていた。このうち10例でcapsule switchingがみられ、1例は米国でconjugate polysaccharide vaccineの導入の後に出現したvaccine-escape serotype 19A株のような個体数の推移が付随的に起こった。fluoroquinolones, rifampicine, macrolidesに対する耐性の進化は、様々な状況下で生じることが観察された。今回の研究は、どのようにして、遺伝子組換え細菌の系統が持つ遺伝的可塑性が、驚くほど短期間で、臨床介入にも順応できるかを、詳述している。